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旧三笠ホテル [旅のお話]

軽井沢旅行その3

軽井沢で食べたいものは決めてきたけど、観光したいところは
特に決めてこなかった。
軽井沢駅前から車を走らせるていると、どこからこんなに人が
湧いて来たのだろうと思わせるほどの多くの人が歩いていた。
たぶんここが軽井沢銀座と呼ばれるところなのだろう。

その軽井沢銀座を抜けて行くと、木立の中を小径が走り、両脇には
別荘の数々。高そうな車が並び、それぞれに趣向をこらした別荘が並ぶ。
とても軽井沢らしい風景が続く。
ずんずん入っていくと、旧三笠ホテル見学者用駐車場というのが出てきた。
時間もあるし、旧三笠ホテルを見学しようか。

そこは 西洋の香りがするホテルだった。明治に建てられて、進駐軍に
接収されて進駐軍の保養所などで使用されたホテル。暖炉が備え付けられ、
窓の形や階段などもラッフルズなどのコロニアルホテルを思わせる。
どの客室もスイートの造りで、居間と寝室が別になっている。猫足の
バスタブには、使用人が湯を入れるための扉が別に廊下側に付けられていたりする。
お湯や暖炉の火を持った小姓が動き回るのが見えるような気がする。

また、大きいガラスを作るのが難しかったせいか 窓には桟(さん)が
多く一つ一つが小さく区切られている。サンドイッチの切り分け方の
見本のように 斜めのばってんで区切られていたり、縦に細長く区切
られていたり。1セットの窓枠が40ピース位ののガラスに区切られている。
そこに入っているのは吹きガラス。不均一な吹きガラスから見える風景は 
ちょっと違って見える。

外に面する場所には客室が有るせいか、客室の扉がしまっている廊下は
採光が出来ずに薄暗い。その薄暗い廊下の奥に窓がある。窓の前の
小さなスペースにはカフェテーブルのセット。窓から入った光が
テーブルセットをスポットライトのように照らしている。
そこでおしゃべりをする貴婦人が見える。
旧三笠ホテル.jpeg
有島武郎がデザインしたという三笠ホテルのMとHの入った
三つの笠のマークも興味深い。
古い時代の「西洋」を感じられるホテル。私はこんな建築物が好きだ。
ひょいと入ってみようと思い立った場所だったけど、
本当に立ち寄って良かった。

重要文化財 旧三笠ホテル
軽井沢町大字軽井沢1339-342
9:00-17:00 年末年始のみ休み
大人 400円

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うさこ

その空間を作ってきた人たちの腕が感じられるものは、月日がたってもいつまでも生きてるんだなと思いました。軽井沢って全然縁がないのですが、とっても歴史あるところなんですね。
by うさこ (2008-09-13 12:34) 

幸福もん

>うさこさん
軽井沢は私も今回初めて行きました。
もっと軽く考えていたのですが、意外にも古い物が多く
歴史を感じる所が多かったです。

by 幸福もん (2008-09-13 21:56) 

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