イルギオットーネ丸の内

早春の東京軽井沢　その2

東京到着して最初のランチは、イルギオットーネ丸の内。
昨年　友人と一緒に行って美味しかったのもあるし、今年のお節で
イルギオットーネのお重が美味しかったという意識も強く残っていたから。
イルギオットーネのお皿はポーションが小さく　フルコースを食べても
お腹が一杯になりすぎる事がないというのも　理由のひとつ。これから
スタートの食事でお腹一杯になりすぎると後が辛い。

イルギオットーネは真っ白や透明なガラスのお皿なのだけど　形が変わって
いる物が多い。
最初に出て来た白子の前菜は底が半球にえぐれたガラスのタンブラーを
伏せた様な器に入ってきた。白子をピカタにしてゆり根のスープに浮かべたモノ。
メニューには雲子とあったので何だろうと思っていたら鱈の白子の事だった。
ぽてっとしたゆり根のスープの中に白子が浮かんでいるのは、何だかお粥に
白子がトッピングされている感じ。もちろん、ゆり根のほんのりとした甘さ
があるのだけれど。

前回食べた熊本赤牛のたたきが美味しかったのでこのコースを頼んだと言う
ところがある。
熊本赤牛は脂身が少なく、しっとりとした深紅がきれいな牛肉。カルパッチョ
になっていてもなかなか美味しかった。ただ、脂身が少ないので　焼いたり
大きく切ったりするより、こんな風に薄くスライスしたり、たたいたりする
のに合うのだろうなぁと重いながら平らげる。素材を作る農家さんや酪農家
さんととそれをどう料理するかという料理人、この両方の方がいらして美味しい
ものが食べられる。

私がどうしても心惹かれてしまうモノにラグーソースというものがある。
しっかりと肉が入ったミートソースのようなものを思い浮かべていただければよい。
基本はトマト味だと思っていた。それが、今回の阿蘇豚とゴボウのラグーソース
は塩味のブイヨンで煮込んだものだったのもちょっと新鮮。大豆ぐらいの大きさの
阿蘇豚とささがきゴボウがごろごろ入っている。これに七味を掛けていただくって　
有る意味王道。和食のね。
それが太い平麺がはいっていても　何となくしっくり来る。なんだか不思議。

今回のお皿の中で私が一番気に入ったのはメインのフォアグラを包み込んだうずらの
ファゴッティーノだった。

ゴルフボールくらいの大きさに丸められたうずらは、フォアグラを包んで一部縫い
合わせて合ったんだろうなと思われる痕がある。まあるい包みにナイフを入れると
フォアグラの香りが立ち上がる。うずらのちょっと濃い味とフォアグラ、そして
オリーブのタプナードソースがそれを繋いでいる。美味しい。
私はこういったちょっとクセのある物が好き。その個性がたまらない。横には大根餅
を四角くまとめて焼き目をつけた物とアスパラ菜が添えられていた。
これもタプナードソースをつけながらいただく。
メインと言うにはちょっと控えめな量のお皿だけれど満足感がある。

デザートまで食べ終えると　丁度良い満腹感。
食べ過ぎでもなく、足りなくも無い。そして、美味しい物を色々味わったという満足感。
あぁおいしかった。
とってもいい旅のスタート。幸先良いぞ。

＜イルギオットーネでいただいたもの＞
雲子のピカタを浮かべた暖かなゆり根のズペッタ
皮目を炙ったサワラとういきょうのピュレ　瞬間マリネ仕立て
熊本赤牛のカルパッチョ
自家のバルバデッレ　阿蘇豚とゴボウのラグーソース　京都長門屋さんの七味の香りで
フォアグラを包み込んだうずらのファゴッティーノ　大根もちとアスパラ菜添え
グラスワインの白と赤
カフェプリンとミルクのアイス
エスプレッソ

イルギオットーネ丸の内
東京都千代田区丸の内2-7-3　東京ビル1階
03-5220-2006
11：00-14：00　18：00-22：00
要予約

タグ：イルギオットーネ 東京 丸の内 ランチ