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のぼうの城 [映画と本のお話]

私はこの映画の題字と広告用ののぼう様の絵に惹かれて「のぼうの城」を観にいった。

この映画は豊臣秀吉が全国統一をしようとしていた時代に、北条方で最後まで残った忍城(おしのじょう)のお話。「のぼう」というのは、でくのぼうののぼう。領民たちには「のぼう様」と呼ばれていた 成田長親がいかに城を守ったのかと言うお話。

今まで武勲がなかった石田三成が かなり頭でっかちな大将と描かれ、対するのぼう様は 自分では戦才はないものの、人を動かす事が非常にうまい。天然なのか、狙ってなのか この人を盛り立てねばならないとか、この人がいうならしょうがないと思わせてしまう人物に描かれている。

この「のぼう様」は野村萬斎さんが演じる。最初からこの人にあてて書いたのではないかと思わせる。何の役にもたたなそうに見えるのに 憎めない。そして、突飛な行動をしながらも その底にはとても繊細に考えられている(又はその様に見える)行動。
不安定な場所で踊るシーンなども、バランスが悪そうに見えて 最後の最後で危なそうには見えないバランス。ぴょんと飛び上がる振り付け一つとっても これは確かな技術がないと出来ない業だろう。

脇を固める人々も 個性的で、主な家来だけではなく 市井の人々にもそれぞれの楽しみや悲しみ、葛藤などがあるのだと思わせる。
歴史には残っていない人々にも、それぞれの人生があるのだ。
領主の事情で振り回される領民だけど、弱いだけではない。それに、振り回されるのは武家も同じ。姫様の運命もまた 戦次第なのだ。振り回されたとしても、その後が幸せか不幸せかは 後にならないと判らない。
そんな 主人公ではない人々の人生をも思ったのでした。

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