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秋の旅その9 一心本店 [遠くの食卓(国内の飲食店)]

仙台に来たのは、ここに来たかったからと言うのも理由の一つだ。
一心はかなり有名な居酒屋。料理などは居酒屋離れしていて、
小料理屋といった感じがする。今年の6月に仙台を訪ねた際、始めて
きたのだけど お酒もつまみもとっても美味しかったので、仙台に
来たら是非寄りたいと思っていたお店だ。

昨日まで九州の魚をしこたま食べた痕、今度は仙台で魚を食べる。
全く違う種類のラインナップ。
まずは刺身の3点盛りが出てくるのでそれを食べてお酒を飲みながら
メニューを決める。前回美味しかった物は食べたいし、新しい物も
トライしてみたい。あぁ、沢山食べられる胃が欲しい。
結局、前回と同じ物は頼まなかった。丁度これからが時期の魚を
食べたいと言うのもあった。

やっぱり宮城と言えば牡蠣でしょ。と思ったのだけど、この日
一心にあったのは岩手の殻牡蠣。先日札幌で3種の産地の牡蠣を
食べ比べしたときは宮城の牡蠣はすっきりした味だったけれど、
岩手殻牡蠣はもっとしっかりした味。やはり近くても、それぞれの
産地によって味が違う。旬の時期も違うのかもしれない。

先日穴子の竜田揚げがとっても美味しかったので今回も絶対に
頼もうと決めていたけど、注文する直前にしらうおと桜エビの
かき揚げに惹かれる。惹かれるまま頼んで出てきたのは潮の香り
のするかき揚げだった。かき揚げって自分でやると形とか、
さくっと感でなんだかうまくいかない。さくっとかじると桜エビの
香ばしい香りとしらうおのふんわりした噛み応え。かき揚げはこの
食感の違い、香りが混じり合うところが魅力だ。酒のつまみに最適。

追加オーダーをするときに、しめ鯖好きの相方がここのしめ鯖が
食べたいと注文する。私はそろそろ時期に入るたち(鱈の精巣)
の焼いた物「たらきく焼き」を頼む。

一心のしめ鯖はとっても身が厚い鯖を使った物だった。一切れの高さが
普通のお店のしめ鯖の20%増し位ある。そして塩でしっかりと締まっている。
強めに締めた塩の味とみっちりと締まった身が魅力的。他のお店のしめ鯖は、
塩味はそれ程強くなく 醤油をつけたりして食べてもいけると言うものが
多いけれど、一心のしめ鯖は殆ど醤油が必要ない。ばくばく食べると言うより、
ちょっとかじって酒を呑みと言うのに向いている。
一心.jpeg
そして、たらきく焼き。北海道では鱈が沢山捕れ、たちを食べる習慣が
あるのでいろんな場所でたちを食べる。勿論買ってきて自宅で軽く茹でて
酢の物にしたり、味噌汁や鍋に入れたりもする。しかし、焼くという
のはあまり見たことがない。出てきたたちは、表面にカリッと焼き色が
ついていた。多分、サラマンダーのような物で焼いたのだ。焼けたところ
は水分が飛んでネットリ感が倍増。焼けている部分の表面の皮はちょっと
ぷりっとしていて、その下にねっとりとした層がある。焼けていない部分も
丁度良くあたたかくなっている。ここはとろとろ。湯通しをしたり、
湯の中に放ったたちとはひと味違う。もちろん、天麩羅とも違う。
焼くとこんな風になるんだ。うちの魚焼きで今度ちょっと焼いてみよう。

カウンターでうっとりとしながら食事をしていると、お隣は20代ぐらいの
カップル。男性が女性に「このお店はとっても有名な居酒屋なんだ」と
自慢げに言っていた。そう言えば、前回来たときもお隣の男性がそのお隣の
女性に同じように語っていた。そう自慢げに語りたくなるのも解る、
そんなお店だった。
私が20代でそんな風に言われたら、どんな顔で受け答えしていただろうか。
そして今の私は、次はいつ来ようかと心の中で算段しているのだった。

<この日 一心でいただいたもの>
付き出し:刺身3点盛り ぼたんえび、帆立(ヒモ付き)まぐろ
岩手殻牡蠣
たらの昆布締め
雪菜のお浸し
ねぎま鍋
しらうおと桜エビのかき揚げ
しめ鯖
たらきく焼き
浦霞 木桶仕込み 弐百八拾号
柚子酒

一心本店
仙台市青葉区国分町3-3-1 定禅寺ヒルズ地下1階
022-261-9888
17:00-24:00 日曜休み
カウンター9席、小上がり5卓 クレジット可
予約もできるので、旅行で立ち寄るのであれば席の予約をしたほうが無難。

前回 一心に行った時の話はこちら
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