SSブログ

ミシェル・ブラス洞爺 2 [ちょっと遠くの食卓(道内の飲食店)]

春の満腹小旅行2013 その7

お次はフォアグラのグリエ。
厚みもしっかりあるフォアグラを表面かりっと焼いてあるのにも目を奪われるけれど、一緒に添えられているソースも気になる。チョコレート色で固さはピーナッツバターと言った雰囲気のものは、バターナッツというナッツで作られたソース。濃厚なフォアグラには このもってりと濃厚で甘めのソースが合う。そして、レモンの爽やかさも感じられる。
フォアグラに果物のソースを合わせる事は多いけれど、ベリーやオレンジなどが多かった。
今回の組み合わせは 初めてで、こんな組み合わせもあるのかと驚かされる。

お肉のお皿もう一つに行く前にアリゴが出てくる。
アリゴもラギオールの郷土料理の一つでマッシュポテトとチーズを練り合わせてニンニクをきかせたもの。お隣のテーブルでは目の前でねりねりと練っていたらしい。そうして練ったアリゴにトリュフのソースがかかってくる。麦わら帽子をひっくり返した様な白いお皿にクリーム色のアリゴとトリュフソースが乗っている様子はちょいと欠けたお月様みたい。
トリュフの香りは強烈になりすぎず上品。アリゴのぽってりとした味わいがなんだか懐かしい感じ。

お肉はもう一皿。
牛肉のポワレ。牛肉は片面からだけ焼いたもので、焼かれた側の下のほうはかりっとしていて 上の方はレア。脂身が非常に軽い。
百合のつぼみを 赤ワインでくたっとさせたようなものが上に添えられている。これは茗荷のコンフィ。茗荷のコンフィ?と思って食べてみると 「あ。本当に茗荷だ。」こんな感想で申し訳ないと思いつつ、茗荷のあの味がそのままに 赤ワイン煮になっているのだ。面白い。
透明な脂の牛肉とこの茗荷を一緒に食べると、すっと軽くなる。和食以外で茗荷を食べた事が無かった上に、こんな風に牛肉とあわせるのも初めてだ。茗荷が加わるだけで、ちょっとエスニックな雰囲気に感じられるのは私だけだろうか。
ラギオールにも茗荷はあるのだろうか。

ここまででメインは終了。
ミシェル・ブラス洞爺では本店と同じ皿数、同じボリュームで提供されると聞いていたので、相当お腹をすかせていかないと食べきれないのではないかと思っていたけれど、心配いらず。
美味しいものはすんなりとお腹に収まるのでありました。

お次はチーズ。
チーズワゴンには北海道産のチーズと フランス産のチーズの両方が乗せられ、好きなものを盛り合わせてもらう。
それぞれのチーズにあわせてナッツや甘いチャツネなども一緒のお皿に盛り付けられる。
我々は クセのあるチーズが好きだけど、全般にソフトなものが中心。ただ、チーズをあまり食べなれない方には やっぱりかなりの香りなのかも。

そしてデセール。
これもミシェル・ブラスのスペシャリテであるクーラン。
ミシェルブラス_0001.jpg
ビスケット生地で作られた円筒形の器の中に 温かくてとろりとした栗のソースが入っている。その上にまあるく成型したミルクのアイス。
円筒形の温かいケーキの中から とろりとしたソースが出てくる様子は フォンダンショコラに似ているけれど、外側がやや固めのビスケット生地で シーズンによってプラスするフレーバーを代えることでシーズンを通して提供されるデザートになっている。今回は栗。
外側のさくっとした所にフォークを入れると中からとろーりと栗のクリームが出てくる所は心躍るし、この温かなクーランと上に乗ったアイスの冷たさの両方が楽しめる。アイスがとろりと溶けて、クーランの中のクリームと一緒になると また味わいが変わって楽しい。

この後に、アイスのワゴンをごろごろとテーブルのそばに引いてきて、5種類のフレーバーのアイスを小さなコーンに入れて出してもらう。高さ10センチ位のジェラートと言った感じ。
5種類を2人で少しずつ食べて分け合いつつ食べていた。だって、どの味も味わいたいし。
楽しくしゃべりながら食べているうちに、相方がうっかりマスカルポーネのアイスを1人で全部食べてしまって驚く。はっ、と思ったときには相方も全て口に入れていた。
しまったっという顔がおかしくって、笑ってしまう。
1つ1つが小さいところが可愛らしいこのアイスは、2人でシェアするには小さめなので うっかりすると食べてしまう危険な大きさだ。多分、2個と3個などと分けるのが普通なのだろうなぁ。
偶数ではないと言う所がまた面白いポイントだと思う。

相方はコーヒーの前に 食後酒なども楽しんで フルコースを堪能いたしました。
メイン料理まで終了した所で まだ満腹ではないと思っていたけれど、デセールもしっかりとあったので、予備タンクまで含めて満杯になりましたと言った感じに仕上がった。

食事が終わったら コートを羽織る事無く エレベーターに乗れば自室に着くというのは、なんとも気持ちが良い。
ふわふわとしたとても良い気分のまま 眠りに付こう。

<この日のメニュー 原本のまま>
現在では“クラシック”、
若野菜で仕上げたガルグイユー;
発芽豆&ハーブ、菜種オイルのレドプール.

大地&海の組み合わせ、
北海道産八角のポワレ
プティオニオンのコンフィ 生ハム&ごま塩

甘美なもので、
鴨のフォアグラのグリエ&なめらかなバターナッツ;
バターナッツ&レモン.

純朴さ
ラギオールのアリゴ&ヴィネグレットトリュフ

カドワキファミリーより、
牛肉のポワレ;
赤ワインでコンフィにしたミョウガ、
バターでポワレしたアピオス、
バガーでポワレしたむかご、泡立てたバター&黒こしょう

私どもで厳選した、
食べ頃に熟成されたフランス産チーズと北海道産のチーズ.

81年オリジナルクーランの解釈をもとに、
栗の流れる温かいビスキュイ“クーラン”[レジスタードトレードマーク] ;
ミルクジャムのアイスクリーム.

ラギオールのエスプリで、
アーモンドの殻を砕いて、アーモンドのクリーム、赤いフルーツのコンポート、
シモツケソウのアイスクリーム.

小菓子 牛乳のリキュール

nice!(2)  コメント(0)  トラックバック(0) 

nice! 2

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。