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ル サロン ジャクボリー [遠くの食卓(国内の飲食店)]

早春の東京旅 その12

伊勢丹新宿店にはジャックボリーさんがプロデュースしているル サロン ジャックボリーがあるというのも楽しみの一つだった。
ジャックボリーさんというのは、最近まで資生堂ビルにあったロオジェの総料理長さんをやられていた方。ジャックボリーさんがいらっしゃるうちにロオジェに行きたいと思っていたのに結局叶わなかったので、ここはル サロン ジャックボリーに行ってみよう。
丁度このサロン・ド・ショコラの期間中はサロン・ド・ショコラ用のコースを出しているらしいので、それをいただくことにしよう。

基本的にはカフェなのだけど、カフェと言う語感が示すようなカジュアルな感じではない。お店の作りとしては、ジャックボリーさんの私邸のサロンでくつろぐ感じと言うのをイメージして作られているらしい。
だから、テーブルとテーブルの間は狭いのだけど、テーブルにはクロスがかかっている。このクロスがちょっと面白い仕組みになっていた。四角いテーブルには人が座る側に2本のスリットが入っている。そのスリットに細長いテーブルクロスを差し込んで使うような特注品なのだ。
テーブルの中心部にはセンタークロスの様にしてクロスがかかり、両側には布が垂れていない。これによって、テーブルの間を通るときにクロスに引っかかることなく移動ができ、テーブルクロスも狭くて済む。これはなかなか面白い。

最初にテーブルに運ばれてきたパンは小さなサイズのものが3種類ほど 帆布の小物入れに盛り合わせになってくる。ロデウと ドライフルーツが入ったハードパンは薄くスライスしたもの。もう一つ黄色がやや強いブリオッシュの様なパンがとってもおいしかった。
見た目では堅そうだったのに、手に取ってみるとふんわりと柔らかい。まるで卵スフレみたいなパンなのだ。表面はシュークリームのシューの様につるんとしている。食べてみるとそのふんわり感に圧倒される。それ程甘くはないのでスィーツではなくて パンなのだ。これは美味しい。買って帰りたい位。

フォアグラのソテーは野菜のリゾットの上に乗っかってやってきた。
ジャックボリー.jpg
細かく刻んだニンジンなどの野菜と一緒に炊かれたお米は、お米もまた野菜の一つだと感じさせる。ご飯の粒のひとつひとつがクリームにコーティングされたようなリゾットは美味しいに決まっている。
それに表面をキャラメリゼして かりっと焼き上げてあるフォアグラが乗っかっている。フォアグラなのに、重くなく仕上がっている。

メインはオマールエビをカレー風味のソースで仕上げてあるもの。
クリームソースってこういう香辛料も柔らかくつつみこむ。エスニックになりすぎない程度にカレー風味を効かせてあって ちゃんとフレンチになっている。
海老はもちろん きれいに殻から外してある。尾っぽは尾びれの先っぽの方まで、もちろんハサミの部分もとてもきれいについている。まるで、殻を柔らかくしてすぽんと外してしまったように。
マダムでも食べやすい様に仕上がっている所がさすが。

全体のボリュームも マダムにちょうど良い位の量。
ジャックボリーさんの行き届いた心遣いを感じつついただくランチでした。

<この日いただいたコース>
・アミューズブーシュ
・フォアグラのソテー 野菜のリゾットと共に
・オマール海老のエギュイエット カレー風味のクリームソース
・ガトー盛り合わせ
・カフェ
 シャンパン、白ワイン ともにグラスで。

ル・サロン・ジャックボリー
伊勢丹新宿本店 本館4F
03-5363-5688
10:30−19:00L.O.

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テンダー [遠くの食卓(国内の飲食店)]

早春の東京旅 その10

相方がぜひ行ってみたいと言っていたのがテンダーというバー。
上田和男さんというバーテンダーさんのお店なのだ。

テンダーは銀座のビルの中にあるバー。時間が早かったので カウンターにも空きがありほっとする。バーと言うとバーテンダーさんの背後にいろんな種類の酒瓶が並んでいる様子が一般的だけれど、テンダーでは1段しかなく 上の方はすっきりとしている。
もちろん、見えない棚の中に入れておけばいいだけの話なので そうかこれでいいのかと言う気持ちにもなる。

シェイクのことは解った。ただ、ステアのメカニズムがまだよくわかってないんだ。というdancyuの記事はなかなか刺激的だった。
スノースタイルのグラスにシェーカーで仕上げるマルガリータをお願いする。
手元にメジャーカップがあるものの まったく使わずに無造作にも見える感じでシェーカーに入れてしゃかしゃかとシェーカーを振る。
私がよく行っている札幌のバーでは 果汁はその都度絞り、カウンターに使う酒瓶を並べる時も極力音がしないように並べていらっしゃる。それに比べると非常に男性的な作り方に見えた。

シェーカーを真っ逆さまにして ぐるぐると回すようにして注いで 目の前に出されたマルガリータを飲んでみてびっくり。
液体なのにムースの様な軽くほどけるような舌触り。これがシェイクするという事なのだと思う。液体の中に空気が織り込まれていて とっても軽い。これがあの無造作にも見える手から作り出されるのだと思うととっても不思議。まるでメレンゲの様な感じなのだ。
これは、他ではまったく味わったことのない感覚。
参りましたという気持ちになる。

シェイクするという事の意味を考える。
シェーカーの中で重い氷と液体、隙間の空気が、シェーカーを振る事で中で動いて混ざり合う。ドレッシングの上手い混ぜ方を聞いたことを思い出す。多くの人はドレッシングボトルを上下に振るのだけど、それよりも持った手を中心に回転運動をさせるように回す方がよく混ざるというのだ。
シェーカーも振る角度や手の動かし方で中の固体・液体・気体の動きが全く異なる。
これが達人の振り方であり 味なのだ。

あぁ味わえてよかった。
もう1杯は さわやかなショートカクテルをとお願いしてラムとライムジュース、グレープフルーツジュースをつかったネバダというカクテルを作っていただく。
作るときの無造作な感じなどは一緒なのに これもムースの様な軽い柔らかいカクテルになって出てきた。魔法の様だ。

銀座のバーなんて そうそう行くわけにはいかないけれど、これは味わう事ができて本当に良かったと思った2杯でした。
これもまた 東京ならではの経験でした。

テンダー
03-3571-8343
東京都中央区銀座6−5−15能楽堂ビル5F
17:00−24:00(入店)
日祝休み

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マヌエル丸の内 [遠くの食卓(国内の飲食店)]

早春の東京旅 その9

夕食はポルトガル料理のマヌエル丸の内。
ここは ビストロ風のお店で 小皿料理をちまちまとっても良いし、コース料理もあるよというメニュー構成。
好きなものをいくつか取ってシェアしようという事にする。

ポルトガル料理ならバカリャウ(たら)は食べなくちゃ。前菜盛り合わせにバカリャウのコロッケも入っているというのでそれにする。
マヌエル丸の内.jpg
バカリャウは干したらの事。北海道でも棒タラといって干したタラを食べていた。なんだか近しい感じがする。干したらのコロッケというと、少々固めなのかなと思っていると クリームコロッケにたらが入っているような柔らかさ。細かいパン粉の衣がかりっとして柔らかな中身がほろりと出てくる感じで なかなかおいしい。
ここのチョリソーは 辛くないタイプだと説明される。見た目は赤い油が染み出ていて とっても辛そうに見えるのに 食べてみると確かに辛くない。香辛料が入ってエスニックな感じはするものの辛くないのが不思議な感じ。

タコのサラダは ジャガイモと茹でたタコを合わせてある。
サラダにジャガイモが入るとニース風か日本の昔懐かしいポテサラを思い出すけれど、タコが入ると途端にポルトガル風に見えてくるから不思議。

メインは煮込み料理など食べてみたいものもあったのだけど、ちょっと次を考えていて軽く仕上げようかという事で 牛豚羊肉と海老やホタテなどの魚介を串に刺したグリルを頼む。
面白いのが、ピリリと辛い赤いソースと刻み玉ねぎに酢を混ぜた酸味のあるソースが付いてきたこと。特に刻み玉ねぎのソースがなかなか面白い。炭焼きのちょっと焦げた香ばしい味に 生玉ねぎのしゃきしゃきが加わると 生ドレッシングをかけているような感じ。

今回いただいたのはポルトガルのワインで緑のワインと呼ばれるもの。
若いブドウで作ったポルトガルのワインで低アルコール 微発泡性で口当たりが良いのでするすると飲んでしまうのが困ったところ。
しっかりと冷やした緑のワインと 何となく土の香りがしそうなポルトガル料理はやっぱり相性が良い。土地のワインと土地の料理って 長い時間をかけて培われてきたものなのだなぁと思うのでした。

<この日いただいたもの>
前菜盛り合わせ:小アジの南蛮漬け、チョリソー、スモークサーモン、バカリャウのコロッケ
イワシのグリル
タコとジャガイモのサラダ
豆とトリッパのトマト煮込み
肉と魚介の串焼き
リゾット
緑のワインGATAO

マヌエル丸の内
03-5222-5055
東京都千代田区丸の内3-3-1新東京ビルB1F
11:30-14:00L.O.
17:30-22:00L.O.
無休

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鉢の木 [遠くの食卓(国内の飲食店)]

早春の東京旅 その6

鎌倉では精進料理を食べようと思っていた。
東慶寺から少し歩いたところの鉢の木でお昼ご飯を頂くことにする。

旅先なので通常のランチでもお酒を飲むのだけど、精進料理だからお酒は無いんじゃないの?と話していると ちゃんとメニューにありました。お神酒だから。という訳で、精進料理と熱燗をいただくことに。

精進料理では、お出汁も肉や魚を使わない。全体に薄味なのかと思っていると、しっかりとした味わいがある。もちろん濃い味ではないけれど、ぼんやりした味ではなく 素材の輪郭がしっかりとした料理といったイメージ。

最初に朱塗りのお盆に5種類の鉢がのって登場。
この中で セリの胡桃和えが好き。セリは冬から春の野菜だけれど 最近まで私はきりたんぽの時にしか食べてこなかった。北海道ではいつでも手に入るというものではないという理由もあるけれど、鍋食材という先入観があって なかなか他の料理で食べてこなかったのだ。それが最近 セリのお浸しをいただいてその美味しさに開眼したのだ。
せりのしゃきしゃきとした歯ごたえと 胡桃の和え衣の油分多めの感じが良く合うのだ。これは自宅でもやってみたくなる。他にも、菜の花の辛し和えなど春を感じ支えるものがそろっている。おなますは正月を感じる。いつ食べても良いものなのだけど、どうしても1月というイメージがある。

精進料理を単なるあっさりではなく、味わい深いものにしているものの一つに胡桃やゴマなどの油分を含んだナッツがある。これらがあるおかげで 満足感がかなりUP。ゴマ豆腐だってねっとりとした食感が美味しいのだ。

ふろふき大根は透明に近い大根にしっかりと味がしみている。前日のお多幸とは全く違う方向性だけど どちらも別の美味しさ。
利休麩もしっかりと出汁をすっていて、大根とは違った食感を楽しむ。

面白かったのが湯葉の揚げ物「延命袱紗」。
鉢の木.jpg
湯葉の揚げ物と聞くと、食材をロールキャベツの様に湯葉で包んで揚げたものを思い浮かべるけれど、こちらの延命袱紗は 手毬にした具材を春巻きの皮よりも大きいくらいの四角い湯葉の中心部で包み、残りを羽子板の羽根の様に四方に広げてあるのだ。
これを浅い塗の器につゆを張った器の中に入れてある。
具材の部分はつゆに使っているのだけど、羽根の部分は宙に浮いている。その羽根の部分をぱりぱりと割って 下のつゆに付けながらどうぞという事。
湯葉がしっとりしてしまわず その都度 つゆに浸しながら食べることができる。
外側の湯葉をいただいたところで 具材を包んでいる真ん中の部分をいただく。
中には7種類のお野菜が入っていて 湯葉のぱりぱりといろんな野菜の味わいが楽しめる。つゆも味が濃すぎないので、しっかり浸ってしまっても そのまま一緒にいただける感じ。なかなか素敵な一皿でした。

こうして お神酒をいただきつつも 精進料理をいただき、野菜が不足しがちな外食の中で 体がリセットされたみたいでいい気持ち。
ゆったりと楽しめる食事でした。


<この日の精進料理>
前 菜 芹の胡桃和え 大浦牛蒡 金柑含め煮 擬製豆腐 菜花辛子和え
炊 合 細巻湯葉揚げ煮 厚揚げ豆腐 車麸 梅麸 人参 さやえんどう
段 付 胡麻豆腐 生姜
 坪  水菜麻の実和え 椎茸 薄揚げ
小 付 柿なます
揚 物 延命袱紗 (湯葉に七種の野菜)
温 物 風呂吹き大根
     小松菜 利休麸
蒸 物 海老芋のかぶら蒸し
     芽ひじき 人参 三つ葉
お食事 赤米御飯 生麸しぐれ煮 
 汁  味噌汁
香 物 赤蕪 溜まり生姜 高菜漬け
水菓子 林檎コンポート

鉢の木 北鎌倉店
〒247-0062 神奈川県鎌倉市山ノ内350(東慶寺・浄智寺そば) 北鎌倉駅より徒歩5分
TEL 0467-23-3722
平日:11:30〜14:30L.O.
土日祝11:00〜15:00L.O.
夜予約のみ17:00〜19:00L.O.
水曜定休

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お多幸 銀座8丁目店 [遠くの食卓(国内の飲食店)]

早春の東京旅 その4

歌舞伎がはねた後、軽く飲んで帰ろうと銀座のお多幸本店へ。
以前 私がお多幸へ行ったと言っていたら 相方が関東のおでんに非常に興味を示していたので今回軽く行く事にしたのだ。

カウンターに2人で座ってまずはおでんの盛り合わせを1人前いただこう。
お多幸_0001.jpg
濃い色の出汁で味付けされた豆腐・ロールキャベツ・こんにゃく・ゴボウ巻がやってくる。関東おでんだけあって 濃い色味の出汁。このしっかりとした色なのに 見た目ほどには味が濃くはない。
これがなんだか不思議なのだ。相方もとなりでうなずいている。

燗酒を貰うと しっかりと使いこまれたちろりでやってくる。
相方はこのちろりが大変気に入っている様子。肉厚の金属製なので しっかりと保温してくれている。これでしばらく 相方は自宅用にもちろりが欲しいと言い出すだろうな。

そしてやっぱりおでんは大根も食べないと。それに、神茂のはんぺんも食べたいという訳でおでんを追加しつつ たらの白子、貝の刺身などのおつまみも少々追加。
味がしっかりとしみた飴色の大根は 出汁をじゅわっ含んでいる。あぁいいよねぇ。冬におでんでお酒を飲むというのは本当にあっている。

夕食は食べていたので 軽く仕上げるのにも 量を調整できるおでん屋さんと言うのはうれしい。歌舞伎座からちょっと江戸の雰囲気を引きずっておでんを食べるというのはなかなかよろしいものでした。

<この日 お多幸でいただいたもの>
おでん(豆腐・ロールキャベツ・こんにゃく・ゴボウ巻・ちくわ麩・大根・はんぺん)
たらの白子ポン酢
ミル貝の刺身
熱燗

お多幸 銀座8丁目店
東京都中央区銀座8-6-19
03-3571-0751
平日 17:00−24:30
土祝 16:00−22:30
日休み

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ハプスブルグ ファイルヒェン [遠くの食卓(国内の飲食店)]

早春の東京旅 その1

週末を利用して 関東に行ってきました。
その旅のお話に少しお付き合いください。
今回の旅の大きなテーマは「東京ならでは」のもの。

最初のランチに選んだのはオーストリア料理のハプスブルグ ファイルヒェン。
ウィーンと言えば音楽の都で料理にこれと言ったイメージはなかったのだけど、他ではなかなか味わえない料理でもあるので オーストリア料理に挑戦してみることにする。

銀座のビルにあるこのお店は エレベーターが開くとそこがもうウェイティングホールになっている。店内は ゆったりとした作りで テーブルの距離も比較的離れていて グランメゾンの雰囲気。

オーストリア料理というのは なかなかなじみが無い事もあり、メニューを選ぶ際にお料理の説明もしっかりとしてくださる。ランチは前菜・スープ・メイン・デザートのハーフコーストメインを2品選ぶフルコースの2本の組み立てで、このほかにアラカルトもある。
ここでは熟成生ハムのウィンナーバインシンケンが美味しいという話を聞いていたので、ハーフコースにこれを加えてもらうことにする。

ウィンナーバインシンケンは 足の形のまま熟成されたハムで、これを目の前で削いでお皿に盛りつけてもらう。きれいなピンク色のハムは熟成感がとてもおいしい。それに加えて一緒についてきた特製マスタードが美味しい。マスタードにはちみつなどを混ぜて作ってあるらしく、甘くて酸味があって、もちろん辛みもある。ただ、辛みはとてもマイルド。辛みを加えるというよりは、風味をプラスする調味料と言った雰囲気。
あぁ、やっぱりこれを頼んでよかったとしみじみ思う。

前菜の盛り合わせは、スープからスモークサーモン、お肉をまとめた小さなソーセージみたいなものなど、魚肉野菜スープが取り混ぜて盛り合わせてある。味わいの違う物が沢山盛り合わせてあるのはとても楽しい。
ハプスブルグ.jpg

コンソメにはクヌーデルが浮き身になっている。
クヌーデルというのは、お団子の事らしく 確かにホウレンソウとチーズを練り込んで丸めたものをちょっとつぶして平べったくした様なものが入っている。ウィーンではコンソメにこういった浮き身を入れるのが一般的らしい。
このコンソメが非常に美味しい牛のスープなのだ。牛の赤身肉を使って作られたスープはとても上品な味で金色に揺れている。脂の重さが無く とても軽い仕上がり。
我が家の牛スジで作るコンソメもおいしいのだけど、あれは非常にワイルドなものだという事がよく解る。まぁ副産物なのだから良しとするけれど。プロの、それもスープが目的の物と比較してはいけないのだなぁ。
ウィーンではコンソメスープは一般的で、季節が変わっても 浮き身を変えながらコースの中には必ず入れているのだそう。
相方が頼んだ蕪のポタージュスープは 生クリーム感がたっぷりの濃厚なもの。これもなかなか美味しい。

メインは相方がエゾシカを選んだので 私はヒラメを選び、少しづつシェアしていただくことにする。ちゃんとシェア用のお皿も持ってきてくださり恐縮する。
そうしてやってきたヒラメは肉厚で立派なものをソテーしてソースを合わせている。

デザートは再びクヌーデル。クヌーデルはデザートでも活躍。
今度は中にチョコレートを包んだものであたたかい。ミルクソースがかかっている。もっちりお団子の中からあたたかなチョコレートソースがとろりとする様子は トリュフケーキみたいな雰囲気。一緒に添えてあるキャラメルアイスの冷たいものとソースのあたたかいのが合わさって、アイスが少し解け加減でソースと一体になったところが好きだ。

一緒にグラスワインを泡・白・赤といただいたのだけど、オーストリアの固有種のワインなどもいただき、料理にもよく合うマリアージュ。やっぱり土地のワインと土地の料理は相性が良いだなぁと楽しんだのでした。

<この日ハプスブルグでいただいたもの>
アミューズ
熟成生ハム ウィンナーバインシンケン 特製マスタードとともに
前菜盛り合わせ
ウィーンのコンソメ ホウレンソウとチーズのクヌーデル
ソテーしたヒラメ オーストリアビールが香るレティッヒとともに
オーストリアの伝統料理レーラグー 蝦夷しか肉の赤ワイン煮込み オーストリアのコケモモと一緒に
チョコレートを包み込んだクヌーデル キャラメルアイスとミルクソース
カフェ
プティフール

ハプスブルグ ファイルヒェン
東京都中央区銀座7−8−7GINZA GREEN 7F
03-5537-3226
11:30-21:30L.O.
日祝休み

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神田パーラーあなぐま [遠くの食卓(国内の飲食店)]

東京への出張の日の一人ご飯。
昨年 行って気に入ったタコスやさん 神田パーラーあなぐまへ行ってみる。

ここは店主が1人でやっているタコライスとタコスのお店。
前回行ったときには外に置いてあった食券機でサイドディッシュを買ったものの、品切れしていて返金してもらったという事があったので 今回は食券を買う前に聞いてみようと思っていた。
所が、システムが変わって食券は昼のみになったらしい。夜は 持ち帰りの場合はカウンターで、お店で食べる場合は普通にテーブルでオーダーして後払いという形式に変わったらしい。

そして、夕食はセットもの中心になっていた。
神田パーラー_0001.jpg
タコスと豆サラダ、スープがセットになっている。私はこのセットで食べたかったのでちょうどよい。
タコスはタコスの皮2枚とタコミート、野菜たっぷりのサルサソース、千切りキャベツ、シュレッドチーズがセットになっている。キャベツは大盛りを無料でオーダーでき、タコスの皮は足りなかったら 1枚80円で追加オーダーできる。私はキャベツ大盛りで。

豆サラダ、タコミート、サルサソースが小さなココット皿位の器に盛って 大きなお皿にキャベツと一緒に乗っかってくる。サルサソースは玉ねぎや香味野菜のみじんがたっぷり入っているものなので、どれもこれもちまちまと刻んだものが並んでいる様子が何となくおかしい。
自分の好きな量をタコスにつつんでいただく。サルサソースのお皿の端に辛みの素が乗せられているので、自分の好みでのっけていただく。この辛みの素が結構ガツンと辛い。その日の気分で、超辛に攻めたり、軽くしたりと調整できる。
タコミートは、豚、羊、豆の中から選べるのだけど、私は羊をチョイス。ちょっと個性的な香りがタコスにはよく合うと思うのだ。

私が気に入っているのは、野菜がたっぷりと食べられるところ。外食で野菜をたっぷり食べられるというところは少ない。壁沿いにカウンター席が並んでいて 一人で食事をするのにもちょうどよい。
スタンプカードも出来ていて いただいてしまう。
北海道在住の私が神田のお店のスタンプカードっていうのもどうだろうと思うのだけど、意外にたまっちゃいそうです。


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お多幸 [遠くの食卓(国内の飲食店)]

東京出張の日、会社の友人が夕食に付き合ってくれることになった。
神田で会おうかと言って「おでんなんてどう?」と彼女が見つけてくれたのがお多幸。彼女はおでんをお店で食べるのは初めてということで、お多幸の名前も知らなかった。一方 私は神田でおでんだったら お多幸に行きたいなぁなどと考えていたから喜ぶ。

がらがらっと扉を開けると 手前にテーブル席が並び ずずいと奥に深い。奥の方にカウンター。カウンター席に収まって注文をしよう。
彼女がお任せすると言ってくれたので のんべぇ全開の注文をする。
おでんの盛り合わせ2人前に くじらの刺身、べったら漬け、うすづくり。あんきもにも惹かれたけれど ここはぐっと我慢。

おでんは2人分盛り合わせでやってくる。
おでんが注文されると、各自用の少々深めのおでん皿ととりわけ用の小さなお玉がやってくる。そして、盛り合わせ2人分と言うと、1人分よりも多くの種類のネタが入ってきて ちゃんと2つに切ってある。
例えば我々にやってきたのは、大根、卵、はんぺん、ちくわ、こんにゃく、袋、つみれ、厚揚げが盛り込みになっていて ほとんどのものは1つを2つに切った状態で入ってくる。こんにゃくは小さな串がついたもので白と黒の2種類。いろんな種類が食べられてうれしい。
おでんは 典型的な関東おでん。濃い色のつゆにしっかりと浸かっている。見た目 非常に味が濃そうに見えるのだけど 食べてみるとそんなことはない。特に 大根は時間をかけてじっくりと味をしみこませているということで 大根がお出汁のいい色に仕上がっていて お出汁のかたまりみたいになっている。食べると中からじゅわーんとお出汁が口の中に広がっておいしい。
はんぺんはふわっふわの三角形。これは神茂だろうかと思っていると、お店を出るときにパッケージのままのものが並んでいて 正解だとわかる。神茂のはんぺんはおいしいからねぇ。

お刺身やお漬物などもいただいて、最後は茶飯で〆る。
お多幸.jpg
茶飯はお多幸名物の豆茶(とうちゃ)。茶飯の上におでんの豆腐がのっかり、その上からだし汁がかかっているもの。しっかりと味が染みた豆腐を崩しながら ご飯はお茶漬けのようにさらさらっといただく。
塗のお椀に塗の匙がついてくる。
冬には特に じんわりと温まってなかなか良いもの。

この日はカウンターに座ったのだけど、前には調理中の板さんがいて 何くれとなく世話を焼いてくれる。我々はかなりの勢いで食べつつ しゃべるということをやっていたのだけど、ちょうど会話が途切れたあたりで 飲み物の追加や、注文したもののテーブルに乗りそうになかったのでちょっと出すのを控えていたお皿などを出してくださる。
このあたりがカウンターの心地よさ。
とても気持ちよく食事ができました。

一人で行ってもカウンターにするりと入れそうな雰囲気。
また一人でも行っちゃうかもなぁ。

<この日お多幸でいただいたもの>
おでん:だいこん、卵、はんぺん、ちくわ、こんにゃく、袋、つみれ、厚揚げ、牛すじ、ちくわぶ
べったら漬け
うすづくり
くじら刺身
豆茶(茶飯の上に豆腐がのったもの)

お多幸 神田店
03-3242-0753
東京都中央区日本橋室町4-3-11
ランチ 11:00~13:30
ディナー 16:30~22:30L.O.
土日休み

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秋葉原ガーデンファーム [遠くの食卓(国内の飲食店)]

出張の際、会社の友人と食事の予定にしていた。
「野菜がたっぷり食べられるところ」という私のリクエストに友人が見つけてきてくれたのが 秋葉原ガーデンファーム。

店内は 壁やタペストリーなどで仕切られた半個室。満席の店内は適度に騒がしいのだけど、人目が無いのでなんだかくつろげる。

さっそくテーブルにセットされたのがもつ鍋。
といっても、普通のもつ鍋ではなく、トマトチーズもつ鍋。
秋葉原ガーデンファーム.jpg
水菜やモツの上に生のトマトをスライスしたもの、シュレッドチーズが乗った上に 粉チーズもたっぷりモツは下に隠れているのでほとんど見えない。
スープも少な目で上から見た目は全く見えず 火をつけると徐々に上がってくるらしい。
汁が多すぎると シュレッドチーズなどがすべてなべ底に沈んでしまうので やや少なめのスープで蒸し焼きのような状態にしている。
コースの一つなので お鍋は小ぶり。
いただいてみると、ぷりぷりのモツの癖はチーズでマスクされているので モツって初めてという女子にも食べやすいもの。それに モツが美容に良いという情報はしっかり知っているので 興味がある食材でもあるからね。
これは女子会に最適!というお店のうたい文句がよくわかる。

カプレーゼやスモークサーモンのサラダなどの料理を挟んで チーズフォンデュ。
このチーズフォンデュは、プレーン以外にも種類があって バジル味など10種類近くの中から選ぶことができる。この日は 一緒に行った友人がチーズフォンデュは初めてというのでプレーンでお願いする。
チーズフォンデュというと、パンや軽く茹でた野菜をサイコロ状に切ったものを フォークみたいなもので刺して食べるというのを思い浮かべるけれど、ここのはちょっと違う。
生の野菜が中心で それもパフェグラスに花のように盛り付けられて登場する。
赤い大根やパプリカ、薄くスライスしたかぼちゃなどぺろーんと薄くて細長いものが中心。それらの野菜の端っこをもって チーズをすくって食べるというイメージ。
これはなかなか面白い。
パリパリとした冷たい野菜の食感とチーズのとろーりあつあつが一緒にやってくる。

最後の〆は先ほどのもつ鍋でおじや。
沈んでいたチーズとコラーゲンでとろとろ。おじやというよりリゾット。これもなかなかおいしい。

お鍋とチーズフォンデュ以外に4皿+食後のデザートまであって、飲み放題付きで¥3480というのはコストパフォーマンス高い!
飲み放題メニューもカクテルや梅酒、マッコリなど女子好みのものが満載。
ちょっと大人数で来るのも楽しそうなお店でした。

良いところを見つけてきてくれて ありがとう!

<秋葉原ガーデンファームでいただいたもの>
えびせんべい
トマトチーズもつ鍋(アンチエイジング塩麹スープ)
カプレーゼ
トマトとアボカド、スモークサーモンのサラダ
チーズフォンデュ
ポテトフライとエビフライ
もつ鍋の汁で 〆のおじや
プリン

秋葉原ガーデンファーム秋葉原駅前店
050-5788-1236
〒101-0025 東京都千代田区佐久間町1-13 チョムチョム秋葉原6F
17:00-24:00 無休

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ブラッスリー ポールボキューズ ミュゼ [遠くの食卓(国内の飲食店)]

秋の週末東京小旅行 その8

国立新美術館のカフェやレストランはポールボキューズになっている。
このポールボキューズは ポールボキューズの料理をひらまつグループが運営しているというのもちょっと興味深い。

美術館のレストランらしく その時の企画展のテーマに沿ったコースと言うのも出来ている。せっかくだから この「印象派を超えて 点描の画家たち」展 特別コースというものをいただく事にする。

これは、今回展示されている3つの絵をテーマにしてお皿を組み立ててあるというもの。
前菜は モンドリアンの「赤と黄と青のあるコンポジション」から。
ポールボキューズ.jpg
この絵は 白いキャンバスをを黒いラインで四角に区切り、縁に近い方に 赤や黄、青の色が塗られているモダンな物。最近のバイカラーのファッションなどとも通じるかんじ。
横長の真っ白なお皿に フォアグラと鶏胸肉のテリーヌを中心に バルサミコソースで縦横のラインを引き、オレンジ色のコンフィチュール、トマトなどで赤を中心としたサラダが置かれているというもの。
画面を見立てた感じが面白い。もちろん、フォアグラのテリーヌはネットリとして美味。緑色のパセリのソースなどと一緒に食べると 味わいも変わる。バルサミコは絵として使われているもので、ソースの量は多くないので これは飾り。

お次はスーラの「グラヴリーヌの水路、海を臨む」から。
この絵は 海岸の風景を点描で描いた物。手前に浜辺が見え、奥にヨットなどが浮かんでいる。
海老や浅利、帆立などの魚介と野菜の上から ブイヨンをあわ立てたものをふんわりとかけてある。殆どのものは泡の下に隠れていて 泡の間からうっすらと食材の色が透けて見える。
これは 色の風景をそのまま写したというより、海岸の様子から魚介、そして全体を紗がかかったような白っぽい色合いにけぶっている辺りが 泡立てたソースブイヨンがあらわしている。絵画そのままではないけれど、言いたい気持ちが良く分かる。
ちょっとはかなげな口触りの泡の下から 色々な具材がでてくるのが楽しい。スプーンで一緒に掬っていただく。塩味が海を思い出させるあっさりとした味わい。ちょっとかために焼き上げたバゲット片に搾り出したバジルのムースが乗っていて、途中からこのムースを沈めて溶かすようにしてみると、味の雰囲気が変わる。ぐぐっとコクが出て ちょっと重厚な感じになる。ブイヤーベースに アリオリソースをつけたときのように 途中でのこの変化が楽しい。

メインは特にテーマはなく、鹿肉のロースト。
中心部がばら色に焼き上げてあるしか肉のロースト。鹿肉は脂肪が少ないので さっぱりしがちな所を 赤ワインのソースで仕上げてある。そして、ジャガイモに焼き目をつけたものと柿が添えられている。小さなココット皿に根セロリのフランはふわふわ食感の茶碗蒸し。
秋を感じさせるお皿で これはテーマの絵が無い代わりに 季節をたっぷりと感じさせるように出来ている。

デザートはゴッホの「種をまく人」から。
正方形のお皿にチョコレートとフランボワーズで横のラインを引き、ナッツやクッキーを砕いた物などを穀物の畑、キャラメルのムースを畑の中の道、ヴァニラアイスが遠くの太陽、洋ナシのコンポートを種をまく人に見立てている。
ぱっと見た印象が お皿の上に描かれている。

今観てきた絵画の印象が 料理になっているのを見るのは楽しい。
シェフが 多くの絵の中からその絵を選び、どんな風に描いてやろうかと考え、それをお皿に仕上げる。その頭の中をのぞいているようで なんだかとても楽しいもの。
美術館の中のレストランらしいコースでした。

<「印象派を超えて 点描の画家たち」展 特別コース>
ピート・モンドリアン≪赤と黄と青のあるコンポジション≫
フランス産鴨フォアグラと鶏胸肉のテリーヌ 赤いサラダとオレンジのコンフィチュール バルサミコのライン
ジョルジュ・スーラ≪グラヴリーヌの水路、海を臨む≫
海の幸のパナッシェ 磯の香りのムースリーヌ キャベツと蕪のエチュベ添え

蝦夷鹿のロースト ソース・ジュニエーブル 栗の香り漂う根セロリのフランと季節の野菜を添えて

フィンセント・ファン・ゴッホ≪種まく人≫
キャラメルのムースと洋梨のコンポート ヴァニラ風味のアイスクリームと共に


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