あさば ３

修善寺東京母娘旅行その5

風に吹かれ、温泉に入っている内に日も落ちてきて、そろそろ夕食。
あさばは食事も自慢の一つと言うだけに期待も高まる。

まずは、まあるい盆の上に黒い塗りの杯と白い器に胡麻豆腐。
色数が少ない幾何学の組み合わせが何とも美しい。
視覚的につかみは充分と言ったところ。食前酒をいただいて、さて夕食の始まりです。
季節の盛り合わせは、縦30センチ　横40センチくらいの楕円形のおけに
人数分盛り合わせての登場。エビやホワイトアスパラと生ハム、丸十（さつまいも）
など5種類がちまちまと並んでいます。
それらを仲居さんが取り分けて皿に盛ってくださいます。

この後も、基本的に1部屋分を大皿で盛り合わせてあり　その場で
1皿ずつに取り分けて貰うというやり方が続きます。フレンチなどでも
固まりで見せて、火を通したりした物をテーブルの側で切り分けて
サーブすると言うあのやり方。
臨場感もあり、火を通したりするときの香りの立ち方なども料理の一つ。
お次が鰺たたき吸い鍋。通常は椀物としてできあがった物がでてきますが、
こちらでは、火の上に出汁が張った鍋が出てきて、竹に盛られた生の
たたきを目の前でつみれにして入れて火を通したところで椀に盛り分けて
いただきます。出汁の香りがたっていて、やわらかな鰺たたきが口の中で
ほろっと崩れる感じがとても良い。

次いで焼き物、酢の物と続きます。
ちょっと驚いたのが、オクラと蛸の柑橘風味。お上品に小鉢に盛られて
登場するのですが、オクラは縦に切った物を食べ易い大きさに切ってあり、
白い種が全て取り除いてありました。そう言えば、オクラの種はかむと
アクのような物が感じられます。
そうか、料亭ではオクラはこんな風に使うのね、と目から鱗。

揚げ物が出た後、穴子の黒米寿司。

ざるの上に竹の葉をしいて登場した穴子黒米寿司は、偶数では縁起が
良くないということで2人でも3コ盛り合わせとなっています。
黒米や赤米などはご飯に混ぜて食べたことはありましたが、それだけで
食べるのは初めて。お寿司をひっくり返すと、大きな穴子の裏には、
まるで粒あんのような黒米。食べてみるともっちりしていておこわの
ような美味しさでした。もちろん、余った1つは私がいただきました。

青豆饅頭、豚の角煮などが続いた後、ご飯と一緒にお造り登場です。
お造りは白いご飯と一緒にどうぞということで、最後の品となっていました。
確かに、お刺身は白いご飯と一緒にいただくのが美味しいですよね。
まぁ、食事の前半で出てくれば酒と一緒なのでこれまた合うのですが。
お酒を召し上がらない方は、ご飯と一緒の選択肢のみですからね。
宿のパンフレットに写っているお品書きでは、お造りが吸い鍋の後に
なっているので、もしかすると我々のように女性2人だと後になり、
男性がいる場合は通常通りの品順になるのかもしれません。

ご飯と一緒に出てきた味噌汁の汁椀は、竹で作られていると言うことで、
蓋は節の部分がつかわれていました。竹を削りこんで厚さが均一に
なるようにしたものを塗りで仕上げてありました。
なにしろ自然の物なので、蓋が合わなくなるときがあるんですよと
仲居さんが笑っていらっしゃいました。
甘味はブラマンジェやくずきり、果物の中から1品とアイスクリーム。
このアイスはクリーム色と緑色で一見　バニラと抹茶。しかし、ショウガとヨモギ。
ショウガは本当にショウガそのもので冷たいアイスでありながら、
暖かくなってくる感じ。ヨモギもまさにヨモギいっぱいで、草餅アイス
という感じでした。どちらも何のアイスと聞いて口に入れているのですが、
それでもかなり衝撃的な味わいでした。

かなりはしょって書いているのですが、それでもこんなに長文。
他の品々についても語りたいのですが、この辺にしておきます。

お献立
胡麻豆腐
季節の盛り合わせ
鰺たたき吸鍋
鱒木の芽焼き
おくら・蛸の柑橘風味
帆立しんじょ揚げ
穴子黒米ずし
青豆万頭
冬瓜　豚の角煮
ご飯・香の物
スズキ　アオリイカのお造り
甘味　ブラマンジェ　アイス2種

タグ：あさば お献立 黒米

コメント 3

読んでいるだけでなまつばごっくんです。
by 飛騨の忍者　ぼぼ影 (2008-05-31 14:54) 

みんなすごく美味しそう

穴子黒米寿司
食べてみたいです




by mana (2008-05-31 20:45) 

＞飛騨の忍者　ほぼ影様
私も思い出しただけでつばが…

＞mana様
帰りに黒米を買ってきたので、昨日炊いてみました。
穴子は付いてませんが、「これこれ、このもちもち感！」
と楽しみました。
ただ、炊飯器を開けたときに真っ黒な粒がずらっというのは
解ってはいても、一瞬引きました。
by 幸福もん (2008-06-01 08:27)