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佃源田中屋 [遠方の食卓の素(お取り寄せ)]

春の1泊2日東京への旅 その2

いつもの旅と同じように、食事をしたい場所はそれぞれ決まるのだけど、
その間に何をしようかというところがいつも迷う所。今回は 東京の
美味しい物を買いに行こう。
佃島へ佃煮を買いに行くのだ。

佃煮は、東京湾の中に浮かぶ島 佃島で作られるものだった。東京湾は
どんどんと埋め立てられて行ったので、今は佃島は海辺という感じは
しないけれど、以前は近くで採れた物を佃煮にしていたのだ。

月島からふらふらと歩いていくと 何だか懐かしい風景。平屋か2階建て位
の住宅と 小さな公園。公園では犬を散歩させている人がいた。その人は
2人で6匹ぐらいの1家族とおぼしき犬を散歩させていたのだけど、
この犬達が ものすごい喧嘩をしているのだ。犬同士がなんだかかなり
激しく言い合っている感じで仲の悪い兄弟だったのだろう。
そんな犬のほえる声もまた風景に懐かしさを加えているように見えるから不思議だ。

目指すは佃源田中屋。佃煮の老舗らしい。
木製の枠にガラスが入った引き戸をがらがらとあける。お店の中には 
昔の商店でよくありがちなクローズタイプのガラスケースに佃煮がならん
でいる。昔は和菓子もお肉もお惣菜も こんなケースに入っていて、
お客さんは商品に直接手を触れることは出来ずに、お店の人に言って 
出してもらっていたのだよな。
「ごめんください」とか「こんにちは」と言ってお店にお邪魔する。

ガラスケースの向こうには 白い上っ張りをきて三角頭巾の女性が待ち構えている。
かなり年季の入ったおば様達はまっかな口紅でにっこり笑っている。そんな姿も 
風景としてしっくりくる。
ガラスケースには いろんな種類の佃煮が並んでいる。
子女子、アミ、小エビ、浅利、葉とうがらし、海苔、鰹の角切りなどなど。
佃煮ってこんなにバリエーションがあったんだ。どれにしようかと迷う所も
またたのし。
佃源田中屋.jpeg
これとこれ、と指差してお願いすると お肉屋さんで包んでくれるような紙で
包んで、包装紙でくるくるっと包装し、紙袋に入れてくれる。決して高い物
ではないのだけど、お土産にはなかなか良い。きちんとパックされた佃煮を
空港で買うのも良いけれど、こうしてレトロな雰囲気の中で 好きな物を
好きな量買って帰ってくるのは それそのものが旅の楽しみ。
一種のアトラクションなのかもしれない。

うちに帰って食べてみると、甘味が少なく醤油が勝った佃煮は とっても
美味しくてご飯や酒の肴にあう。おにぎりにしても美味しそう、お弁当にも
持っていこうかななどと話しながらいただく。しばらく楽しめそうだ。

お店を出た後 また駅に向かって歩いていると先ほどの 喧嘩をする犬の兄弟は 
引き綱がこんがらがってしまったらしく、飼い主さんがほどいていた。
君達、せっかくお散歩に来ているのだから 仲良くしたほうがいいのじゃないかね 
それともいつもの事なのかねと心の中でつぶやく。

佃源田中屋
東京都中央区佃1-3-13
TEL:03-3531-2649


タグ:佃煮
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